Devil's Night
 
 カイが、自分の手のひらに視線を落とす。


「美月、これって、どういう冗談なの?」


 言葉の中に怒りがこもっている。悪魔を裏切った自分自身の行為に、ふるえそうになるが、必死で気持ちを奮い立たせ、私はカイをまっすぐに見た。


「もう誰も殺させない」


 カイがふっと笑った。


「それがどういうことか、わかってやってるのか」


――わかってる。カイを拘束し、契約更新をさせない……つまり彼を葬るということ。


「わかってるわ」


 私は彼の目を見てうなずいた。
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