Devil's Night
 
 要領が悪くて、何をやっても時間のかかる私。それでも自分なりに精一杯、家事と育児に専念していることをわかってくれている。それが嬉しくて、涙がこぼれそうになった。


「美月はほんとに泣き虫だな」


 瞳が潤みはじめる私を見て、夫は苦笑している。


 私がレストランで泣いたりしたら困るから、ここで渡してくれたんだろう。


――私は、生まれ変わってもきっと、この人を好きになる。


 結婚した後も、何度そう思ったか知れない。
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