落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜

37 夢が醒めるのは突然に(ライオネルside)

「アイリスッ、アイリスッ」

 呼び掛けるが、彼女の瞳は閉じられたままだ。俺の腕の中でぐったりとしている。

「ライオネル、自分で魔法解いちゃったんだね。それにしても強力な防御魔法だな〜」

「あぁ、そうらしいな」

 アイリスを守りたい一心で、俺は自分に掛けられていた魔力抑制魔法を解き、防御魔法を発動させたらしい。全身を巡るこの魔力はとても懐かしい感覚だ。

「呪死魔法を解くにはどうすればいいんだ。フェリシティ嬢は!?」

「あそこで倒れてるよ〜。攻撃魔法で力を使い果たしたんじゃないかな?」

「くっ、そうか」

 話を聞ける状態じゃないな。
 ホールの方を見やると誰もいない。人々は皆外へ避難していたようだ。
 俺は様子を窺っていた王宮近衛騎士にフェリシティ嬢を任せた。王宮内で騒ぎを起こし、禁術を使い次期大聖女に危害を加えたのだ、重い罪に問われることになるだろう。

「あ、団長に聞いてみるから、ちょっと待ってて!」

 アンディはそう言うと慌てて魔伝言鳩を取り出し団長に飛ばした。

「う……っ」

「アイリス!?」

 アイリスの口から声が漏れたので呼び掛けるが、やはり反応は無かった。顔を歪ませ、苦しそうに呼吸を繰り返している。
 くそっ、どうすればいいんだ。

「あ、団長からだ」

 白鳩がアンディの手の上に収まる。

「団長はなんて!?」

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