落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜
 フェリシティ様に呪死魔法をかけられたこと。彼女の悲痛な叫びや、ライオネル様への思い。
 信じられないが、現実に起こったことなのよね。

「あの、フェリシティ様は……?」

 私の問いにライオネル様は険しい顔をした。

「彼女は今、牢にいる。その後貴族裁判に掛けられ、それ相当の罰を与えられるのは間違いないだろう」

「そう……ですか……。フェリシティ様はいつ私に呪死魔法をかけたんでしょうか? 全然気がつかなかったです」

 そんな呪死なんて物騒な魔法を、気付かれずにかけられるものなの?

「あぁ、それは、君の飲んだ飲み物に仕掛けられていたんだ。そして、体内で魔法が発動した」

「体内で!?」

 驚いて声を上げた。何それ。聞いたことないよ。

「あぁ、俺達も焦ったよ。解術する為に魔法の核を破壊しようにも、体内じゃどうすることも出来ない」

「そうだったんですね。じゃあ、どうやって解術してくれたんですか?」

 私の何気ない質問に、ライオネル様がピタリと停止した。

 ん? 何か言っちゃいけないことを言ったかな? こうやって私も生きてるし、解術してくれたので間違いないんだよね?

「あ……、いや、そ、それは、君の口から、ま、魔力を注ぎ入れて、魔法の核を破壊した訳なんだが……」

 ライオネル様の口調がなぜか、たどたどしい。視線も空中を泳いでいる。

「口からどうやって魔力を入れたんですか?」

「――っ」

 ライオネル様は息を止めた。
 え? 何? そんなにマズイこと言ったの私?
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