落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜

39 未来はきっとずっと甘い

 私は連日、魔術師団研究所を訪れていた。

 神聖魔法には魔物による傷を治すだけでなく、魔物に対する忌避効果あると分かった。そこで神聖魔法を様々な所で活用できないかと、魔術師団と共同研究をすることになった。

 例えば、神聖魔法の聖水を霧状にし、魔物に噴射すれば撃退できないかとか、壁に神聖魔法の効果を付加すれば、魔物用の防御壁ができないか、とか。

 共同研究というより、一方的に実験台にされてる感が否めないが……。でも、人々の役に立つのなら、それもいいかと思っている。

 ライオネル様も自分で魔力抑制魔法を解いてしまったが、自分の魔力を受け入れ共に生きていくことに決めたらしい。そして今度は、この魔力を上手く魔物討伐の為に活用できないか考えると言っていた。
 

 研究室でアンディさんの手作りアップルパイを食べながら視線を移すと、ライオネル様が魔術師団長様となにやら真剣にお話をしていた。

 実は魔術師団研究所までの護衛を、ライオネル様がやってくれている。それは大聖女様が特別に取り計らってくださったからだ。

『貴方の護衛をフォーレン副団長殿にお願いしました。婚約したばかりなのに、お互い多忙でなかなか会えないのでしょ? 私からの婚約祝いです』

 大聖女様の言葉を思い出す。
 ……そう、婚約。私達は正式に婚約しました。
 夢を見ているようで、今でも信じられないし、実感が湧かない。

「アイリスちゃん、味の方はどう?」

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