落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜
いつものエリゼは年下とは思えないほどしっかりして大人っぽいけど、今の姿は年相応って感じで可愛い。
騎士様もエリゼといると雰囲気が柔らかい気がするし、仲の良いご兄妹なんだとわかる。
野菜を見ている二人の後ろ姿をぼんやり見つめながら、私も妹のことを思い出していた。
五つ下の妹。今生きていればエリゼと同じくらい……。
いつも私の後を追いかけてきた、泣き虫のアニー。
「――ス、アイリスっ」
はっと現実に引き戻される。エリゼが心配した顔でこちらを見ていた。
「アイリス、ごめんなさい。私ったら一人ではしゃいでしまって、あなたのお邪魔になってますね」
エリゼがしょんぼりと肩をすくめた。
「え? そんなことないよ! 可愛いなって見ていたの。それで昔を思い出して……」
私は言いかけて口をつぐんだ。
「昔ですか?」
「あ、ごめん。何でもないよ。それで次はどうするの?」
「はい。お兄様がクレープを買ってくださるって。アイリスはどれにします?」
エリゼが私の手首を引っ張って、クレープの屋台の前に連れていく。
「私、このクリームとベリーソースにします。アイリスは?」
「え? 私? でもそんな、買っていただくなんて……」
斜め後ろにいる騎士様をチラリと見上げると目が合う。
「遠慮はいらない。好きなものを選べばいい」
「そうですわ!」
「……じゃあ、同じものでお願いします」
屋台横の木陰で待っていると、騎士様がクレープを手渡してくれた。
「ありがとうございます」
紙に包まれたクレープは温かくて甘い香りがする。
騎士様もエリゼといると雰囲気が柔らかい気がするし、仲の良いご兄妹なんだとわかる。
野菜を見ている二人の後ろ姿をぼんやり見つめながら、私も妹のことを思い出していた。
五つ下の妹。今生きていればエリゼと同じくらい……。
いつも私の後を追いかけてきた、泣き虫のアニー。
「――ス、アイリスっ」
はっと現実に引き戻される。エリゼが心配した顔でこちらを見ていた。
「アイリス、ごめんなさい。私ったら一人ではしゃいでしまって、あなたのお邪魔になってますね」
エリゼがしょんぼりと肩をすくめた。
「え? そんなことないよ! 可愛いなって見ていたの。それで昔を思い出して……」
私は言いかけて口をつぐんだ。
「昔ですか?」
「あ、ごめん。何でもないよ。それで次はどうするの?」
「はい。お兄様がクレープを買ってくださるって。アイリスはどれにします?」
エリゼが私の手首を引っ張って、クレープの屋台の前に連れていく。
「私、このクリームとベリーソースにします。アイリスは?」
「え? 私? でもそんな、買っていただくなんて……」
斜め後ろにいる騎士様をチラリと見上げると目が合う。
「遠慮はいらない。好きなものを選べばいい」
「そうですわ!」
「……じゃあ、同じものでお願いします」
屋台横の木陰で待っていると、騎士様がクレープを手渡してくれた。
「ありがとうございます」
紙に包まれたクレープは温かくて甘い香りがする。