落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜
「いやいや、平気さ。お嬢ちゃんも大丈夫かい?」
ぶつかった人は中年の旅人風の男性だった。その人は私の顔を見るなり、ニヤニヤとしてどこか不気味だ。
「お嬢ちゃんは一人かい? 良かったら街を案内してくれないかな? おじさん、今王都に来たばかりで困っているんだ」
「えっと、ちょっとそれは……」
気味が悪くて一歩ずつ後退りするが、その男も同じだけ近づいてくる。そしてその男が私に向かって手を伸ばしてきた。
ひっ、怖いっ。
「俺の連れに何か用か?」
腕を引かれ、ライオネル様の後ろに庇われた。
「ライオネル様っ」
「へ? 騎士……、いや、その、あはは……」
旅人風の男はライオネル様を見るなり、明らかに動揺している。
「街案内が必要というなら、騎士団の者を紹介するが?」
「あー、いやいや、大丈夫ですっ! 何となくわかりましたんでっ」
そう言うや否や、逃げるように走り去っていった。私はほっとして大きく息を吐いた。
「すまなかった。目を離した俺の責任だ」
「いいえ、そんな、私がよそ見をしてたのが悪かったんです。本当にありがとうございました」
「よそ見? 何を見ていたんだ?」
「あ、えっと……、揚げ菓子を……」
恥ずかしくて小声になってしまう。食い意地が張ったヤツだと思われるかも。
「揚げ菓子……?」
ライオネル様が屋台の方に視線を送る。すると屋台に向かって歩いていった。どうしたんだろうと見ていると、包みを片手に持って戻ってきた。
「詫びだ」
紙の包みを差し出される。
ぶつかった人は中年の旅人風の男性だった。その人は私の顔を見るなり、ニヤニヤとしてどこか不気味だ。
「お嬢ちゃんは一人かい? 良かったら街を案内してくれないかな? おじさん、今王都に来たばかりで困っているんだ」
「えっと、ちょっとそれは……」
気味が悪くて一歩ずつ後退りするが、その男も同じだけ近づいてくる。そしてその男が私に向かって手を伸ばしてきた。
ひっ、怖いっ。
「俺の連れに何か用か?」
腕を引かれ、ライオネル様の後ろに庇われた。
「ライオネル様っ」
「へ? 騎士……、いや、その、あはは……」
旅人風の男はライオネル様を見るなり、明らかに動揺している。
「街案内が必要というなら、騎士団の者を紹介するが?」
「あー、いやいや、大丈夫ですっ! 何となくわかりましたんでっ」
そう言うや否や、逃げるように走り去っていった。私はほっとして大きく息を吐いた。
「すまなかった。目を離した俺の責任だ」
「いいえ、そんな、私がよそ見をしてたのが悪かったんです。本当にありがとうございました」
「よそ見? 何を見ていたんだ?」
「あ、えっと……、揚げ菓子を……」
恥ずかしくて小声になってしまう。食い意地が張ったヤツだと思われるかも。
「揚げ菓子……?」
ライオネル様が屋台の方に視線を送る。すると屋台に向かって歩いていった。どうしたんだろうと見ていると、包みを片手に持って戻ってきた。
「詫びだ」
紙の包みを差し出される。