兄弟の溺愛に堕ちて
「俺、もう遠慮しないよ。」

「えっ……」

振り返った瞬間、一真さんの真剣な眼差しに心を射抜かれる。

低く熱のこもった声が落ちてきた。

「明日、君を抱く。」

その一言は、稲妻のように私の全身を貫いた。息が詰まる。

声にならないまま見つめ返す私に、一真さんは唇の端をゆるめた。

「いいね。明日、朝。迎えに来るから。」

そう告げると、彼は私の手をそっと離し、車に乗り込む。

ライトの光と共に車が遠ざかっていくのを、ただ呆然と見送るしかなかった。

――明日、私は一真さんに抱かれる。

その予感が頭から離れず、胸が苦しいほど高鳴っていた。
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