捨て猫を拾ったのは、桃色苺の王子猫
何時間たっただろう?
誰もここは通らないらしい。
話し声は少し遠いところで聞こえる。
・・・寒いなぁ・・・・・・
「・・・猫・・・?捨てられたのか・・・?」
そばで声がした。
低い声だった。
「寒そうだな。せめて毛布ぐらい入れといてくれてもいいだろ。ったく・・・」
「さとみくーん、どうしたの?」
次は、喉風邪でも引いているのだろうか、ガサガサ声が聞こえてきた。
ガサガサ声の主はひょこっと顔を出して段ボールの中を覗き込んできた。
水色の髪に水色の目。
なんだかヤギのような顔をしている。
「猫?どうする?」
「決まってんだろ、家に連れて帰る。」
家に連れて帰る・・・つまり拾ってくれるってこと?
「なんか紙あるよ。」
水色の人が言うと、低い声の主も段ボールの中を覗き込んだ。
低い声の主はピンクの髪で、青い目をしていた。
顔はどこか猫のような感じだ。
「なになに・・・生後半年、オス、名前はない・・・ホントに飼う気あったのか?捨てたやつは。・・・いや・・・飼い猫から生まれた子か?どっちにしろ最低だな。・・・こんなにきれいで可愛いのに・・・。種類はマンチカンだろうな。」
ピンクの人は紙を読み上げて、不満そうに言った。
「お前、うち来るか?あったかいとこだし、飯もやる。いくらでも構ってやるし、好きなことさせてやるし・・・とにかく大事に育てる。」
僕にピンクの人は問いかける。
同時に頭を撫でた。
その手に僕は右の前足をかけてみる。
「にゃあん。(連れてって。)」
ひと鳴きすると、ピンクの人は笑った。
「へへ、そうか~連れてってほしいか~。しゃーないな~。」
まるで言葉が通じたかのようにピンクの人は甘々な声で言う。
そのあと、僕を抱き上げて自分のコートの中に包んだ。
暖かかった。
「じゃあ、一回帰ろっか。」
水色の人が言った。
ピンクの人は僕を抱いたまま歩き始めた。
誰もここは通らないらしい。
話し声は少し遠いところで聞こえる。
・・・寒いなぁ・・・・・・
「・・・猫・・・?捨てられたのか・・・?」
そばで声がした。
低い声だった。
「寒そうだな。せめて毛布ぐらい入れといてくれてもいいだろ。ったく・・・」
「さとみくーん、どうしたの?」
次は、喉風邪でも引いているのだろうか、ガサガサ声が聞こえてきた。
ガサガサ声の主はひょこっと顔を出して段ボールの中を覗き込んできた。
水色の髪に水色の目。
なんだかヤギのような顔をしている。
「猫?どうする?」
「決まってんだろ、家に連れて帰る。」
家に連れて帰る・・・つまり拾ってくれるってこと?
「なんか紙あるよ。」
水色の人が言うと、低い声の主も段ボールの中を覗き込んだ。
低い声の主はピンクの髪で、青い目をしていた。
顔はどこか猫のような感じだ。
「なになに・・・生後半年、オス、名前はない・・・ホントに飼う気あったのか?捨てたやつは。・・・いや・・・飼い猫から生まれた子か?どっちにしろ最低だな。・・・こんなにきれいで可愛いのに・・・。種類はマンチカンだろうな。」
ピンクの人は紙を読み上げて、不満そうに言った。
「お前、うち来るか?あったかいとこだし、飯もやる。いくらでも構ってやるし、好きなことさせてやるし・・・とにかく大事に育てる。」
僕にピンクの人は問いかける。
同時に頭を撫でた。
その手に僕は右の前足をかけてみる。
「にゃあん。(連れてって。)」
ひと鳴きすると、ピンクの人は笑った。
「へへ、そうか~連れてってほしいか~。しゃーないな~。」
まるで言葉が通じたかのようにピンクの人は甘々な声で言う。
そのあと、僕を抱き上げて自分のコートの中に包んだ。
暖かかった。
「じゃあ、一回帰ろっか。」
水色の人が言った。
ピンクの人は僕を抱いたまま歩き始めた。