手を握ってくれたあなたともう一度
「どうする・・・?」

独り言のようにサザネは言葉を漏らす。
隣でゼスも考えているようだった。

「ゼスッ、サザネ・・・ッ」

苦しそうな声が聞こえ、2人は空を見上げる。

「リアラ!!!」

黒い霧に包まれ、姿がほとんど見えていない。

「はぁっ、、逃げて、、、。お願い、」

「置いていけるわけないだろ!一緒に帰るんだ!!」

「この力が、暴走し始めてる・・・ッ
私じゃ、止めれないのっ・・・だから」

「そうだとしても置いていけない!」

ゼスがそう叫んだとき、大きな黒い霧が2人を襲う。

「っ!」

咄嗟に避けた2人だったが、避けた先にも黒い霧が待ち受けていた。

「くそ!」

サザネの炎で消滅はしているが、この数を炎だけで焼き尽くすには限界がある。
何か策があるはずだ、何か・・。ゼスが考えながら黒い霧から逃げている時に

「リアラ!!!」

サザネの緊迫した叫びが聞こえた。
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