私だって守られてばかりじゃありません!

私の過去   side優奈

私の能力、読心。それは、言葉の通り、人の思っていることを読める能力。珍しい能力で、便利だからみんな私の''能力''によってくる人ばかりだった。もちろん、親も。誰も私''自身''を見てくれなかった。

よってきている人の心の声はみんな「仲良くなって、利用してやろう」とかそんな声ばかりだった。

そこからだ、人が信じれなくなったのは…

人を見るのが嫌で、毎日人気のない公園に来ていた。
その時に、天音と出会った。
天音は、私と同じ、何かを諦めたような、そんな表情をしていた。

それが何日か続いていたある日、
「ねえねえ、名前なんて言うの?」
その後はそういった。

〜っ、人の心を読むのが怖い…けど、読まないと、私のことどう思っているか分からない。
でも、他の人と思っていることが同じことだったら、もう誰も、この世界の誰も、信じられなくなる…。

だからどうか…

他の人達にはたくさん利用されてきたけど、この子とは友達として仲良くなれそう!

え?
もしかして、あなたも私と同じ?

私、この人と仲良くなりたい!
初めて、人を信じてみようとそう思った。

「私の名前は、篠原 優奈って言うんだ」

「優奈ちゃん、じゃあゆうちゃんって呼んでもいい?」

「うん!いいよ!あなた名前は?」

「私の名前は杉野 天音って言うの!よろしくね、ゆうちゃん!」

「よろしくね!あ、あと、もしよかったらなんだけど、あまねっちって呼んでもいい?」


毎日、私たちはたくさんその公園で遊んでいた。
家でのことなど嫌なことを忘れられるくらいに。


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