4人の兄に溺愛されすぎて困ってます!?
印象操作と憎しみ
冬休みも明け、今日から学校が始まる。
私は終業式の日からショウくんと付き合うのかどうか悩んでいた。
「コマリ、学校に行こうよ。遅刻しちゃうよ?」
「先に行ってて、後で行くから!」
「分かったけど…俺も待つよ。コマリを置いて先に学校に行くなんて、心配すぎてどうにかなりそうだし」
ナツキお兄ちゃんが私に合わせて学校にも行かずに待ってくれている。
「ナツキお兄ちゃん…やっぱり私…」
「終業式の日、告白された?」
私が部屋の扉を開けると、ナツキお兄ちゃんが扉の前で腕を組んで立っていた。
「うん…」
「どうするの?」
「…分からない。確かに良い人なんだけど…」
「そういうのはまだ早い気がする?」
「うん」
ナツキお兄ちゃんは、私の気持ちを汲み取るのが上手だ。
というか、私というより女の子の気持ちを汲み取るのが上手だと訂正しておこう。
「ナツキお兄ちゃんは、ちゃんと分かってくれそうで良かったよ」
「…でも、俺だってコマリのことが好きだ。正直に言うと、結ばれて欲しくない。俺のことだけを見ていて欲しい…って、いきなりこんなこと言ってごめん。でも、俺も我慢出来ない…家族としてだけじゃなく、異性として俺を見て欲しい」
「ナツキお兄ちゃん…?」
「行こうか。俺への返事は何年になっても良いからさ、ゆっくり考えてよ」
「…分かった」
学校へ着き、教室へ入るとショウくんが声をかけて来る。
「コマリちゃん、今日の放課後ちょっと良い?」
「良いよ」
放課後になると、ショウくんに声をかけられ告白された場所まで連れてこられた。
「コマリちゃん、そろそろ返事聞かせて」
「分かった…前にも言ったけど、やっぱり私、自分の気持ちが分からない…このまま付き合っても、好きになれるか分からない。だから、ショウくんとは付き合えない…ごめんなさい…じ、じゃあ、ね…」
気まずくなる前に言いたいことを言って、逃げるようにその日は帰った。
翌日、学校に行くと私がショウくんを振ったことが知れ渡っていた。
早速、数人の女子生徒に囲まれ、話しかけられる。
「あのショウくんが告白したって聞いたから、びっくりしちゃった〜。でも、良かったー!あんたと結ばれたとか聞いたらあーし、一生立ち直れなかったわー」
「わかる〜!」
「お前、ショウくんに告られたからって調子乗ってるんじゃない?」
「きゃはっ☆言えてる〜」
「おい…」
呼びかけられて後ろを振り向くと、フユトお兄ちゃんが女子生徒の腕を掴んでいる。
「は?あんた誰?」
「俺はフユト。コイツのおにーさんだ…ところで、今コイツを悪く言う奴が居るって聞いたんだけど。誰だ?」
目が笑ってないフユトお兄ちゃんの睨みは下級生には効果抜群だった。
「ショウくんが色んな人に言って回ってるよ、"コマリちゃんは冷酷非情で、沢山の男を色眼鏡で惚れさせ引き連れている危ない人だ"って」
「そうか……で?ソイツは今どこにいる?」
「そこに居るよ」
クラスメイトの女子が指をさす。
「ありがとう」
冬斗お兄ちゃんはクラスメイトの女子に御礼を告げ、ショウくんの元へ歩を進める。
「おい!」
フユトお兄ちゃんが怒鳴ると、ショウくんが振り返る。
「何?」
「お前がコマリをいじめた張本人だな?」
「は?僕は何もしてないけど?ねえ、みんな」
「確かに、してなかったよね?」
「うん」
「ふーん。でも、お前はコマリに告白したよな?」
「は?それがなんだって言うんだ…ちょっ!」
フユトお兄ちゃんはショウくんに向かって魔法をかける。
ショウくんと取り巻きの女の子達が頭から凍っていく。
「「きゃーっ!」」
騒ぎを聞きつけた担任に抑えられたフユトお兄ちゃんと担任に呼び出される私。
こうして、事件の当事者が退場することで教室内は平穏な時が戻る。
そして、ショウくん達は保健室へと行き、氷を溶かした後、互いの両親を招き、謝罪を済ませてこの日はそのまま帰宅した。
私は終業式の日からショウくんと付き合うのかどうか悩んでいた。
「コマリ、学校に行こうよ。遅刻しちゃうよ?」
「先に行ってて、後で行くから!」
「分かったけど…俺も待つよ。コマリを置いて先に学校に行くなんて、心配すぎてどうにかなりそうだし」
ナツキお兄ちゃんが私に合わせて学校にも行かずに待ってくれている。
「ナツキお兄ちゃん…やっぱり私…」
「終業式の日、告白された?」
私が部屋の扉を開けると、ナツキお兄ちゃんが扉の前で腕を組んで立っていた。
「うん…」
「どうするの?」
「…分からない。確かに良い人なんだけど…」
「そういうのはまだ早い気がする?」
「うん」
ナツキお兄ちゃんは、私の気持ちを汲み取るのが上手だ。
というか、私というより女の子の気持ちを汲み取るのが上手だと訂正しておこう。
「ナツキお兄ちゃんは、ちゃんと分かってくれそうで良かったよ」
「…でも、俺だってコマリのことが好きだ。正直に言うと、結ばれて欲しくない。俺のことだけを見ていて欲しい…って、いきなりこんなこと言ってごめん。でも、俺も我慢出来ない…家族としてだけじゃなく、異性として俺を見て欲しい」
「ナツキお兄ちゃん…?」
「行こうか。俺への返事は何年になっても良いからさ、ゆっくり考えてよ」
「…分かった」
学校へ着き、教室へ入るとショウくんが声をかけて来る。
「コマリちゃん、今日の放課後ちょっと良い?」
「良いよ」
放課後になると、ショウくんに声をかけられ告白された場所まで連れてこられた。
「コマリちゃん、そろそろ返事聞かせて」
「分かった…前にも言ったけど、やっぱり私、自分の気持ちが分からない…このまま付き合っても、好きになれるか分からない。だから、ショウくんとは付き合えない…ごめんなさい…じ、じゃあ、ね…」
気まずくなる前に言いたいことを言って、逃げるようにその日は帰った。
翌日、学校に行くと私がショウくんを振ったことが知れ渡っていた。
早速、数人の女子生徒に囲まれ、話しかけられる。
「あのショウくんが告白したって聞いたから、びっくりしちゃった〜。でも、良かったー!あんたと結ばれたとか聞いたらあーし、一生立ち直れなかったわー」
「わかる〜!」
「お前、ショウくんに告られたからって調子乗ってるんじゃない?」
「きゃはっ☆言えてる〜」
「おい…」
呼びかけられて後ろを振り向くと、フユトお兄ちゃんが女子生徒の腕を掴んでいる。
「は?あんた誰?」
「俺はフユト。コイツのおにーさんだ…ところで、今コイツを悪く言う奴が居るって聞いたんだけど。誰だ?」
目が笑ってないフユトお兄ちゃんの睨みは下級生には効果抜群だった。
「ショウくんが色んな人に言って回ってるよ、"コマリちゃんは冷酷非情で、沢山の男を色眼鏡で惚れさせ引き連れている危ない人だ"って」
「そうか……で?ソイツは今どこにいる?」
「そこに居るよ」
クラスメイトの女子が指をさす。
「ありがとう」
冬斗お兄ちゃんはクラスメイトの女子に御礼を告げ、ショウくんの元へ歩を進める。
「おい!」
フユトお兄ちゃんが怒鳴ると、ショウくんが振り返る。
「何?」
「お前がコマリをいじめた張本人だな?」
「は?僕は何もしてないけど?ねえ、みんな」
「確かに、してなかったよね?」
「うん」
「ふーん。でも、お前はコマリに告白したよな?」
「は?それがなんだって言うんだ…ちょっ!」
フユトお兄ちゃんはショウくんに向かって魔法をかける。
ショウくんと取り巻きの女の子達が頭から凍っていく。
「「きゃーっ!」」
騒ぎを聞きつけた担任に抑えられたフユトお兄ちゃんと担任に呼び出される私。
こうして、事件の当事者が退場することで教室内は平穏な時が戻る。
そして、ショウくん達は保健室へと行き、氷を溶かした後、互いの両親を招き、謝罪を済ませてこの日はそのまま帰宅した。