ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~


ガンッ!



「誰か!気づいて!」



そう叫びながら足で入り口のドアを蹴った。

ビクともしないし、廊下に聞こえていそうな感じもない。でもなんでもいいから、少しでも動かなきゃ。



「おうおう、足癖悪いなぁ!」



ドンッ!



そう言って先生は私をドアから遠ざけるように思いっきり押した。



「琥珀!大丈夫!?」

「うん、むしろあの人の手から抜け出せてよかった」



少し尻もちをついたけれど全く問題ない。

今日はお互い正体がバレないよう、名字で呼ばないように決めていた。

まさかこんな状況で初めて名前を呼ばれるとは……

なんて考えている場合じゃない!日向くん、だいぶ消耗してしまっている……

でも、近くに来れてよかった。

こんなときでも私を回復し続けてくれている。ありがとう。守られてばかりじゃなくて、私は私にできることを……

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