ジュエル♡ハント~治癒王子は愛しの彼女を過保護に守る~
「ジュエルストーン……日向くんは作ったことあるんだよね?」
「クリスタルになるときにね。必須試験だったから」
「そうなんだ……コツとかある?」
ドキドキを抑えようと軽い気持ちで聞いてみた。
それなのに……日向くんはじっと目を見て距離を詰めてきて、私の手に自分の手を重ねてくる。
えっ!?なになに!?
「こうやって……軽く握って……力を込める。集中して一気に込めた方がいいかな」
耳元で話されて、手を握られて……
ドキドキして……せっかくのアドバイスも全然頭に入ってこない。
人気者の日向くんとのこんなところをみんなに見られたら……
目線だけ周りに移してみると、みんなもジュエルストーン作りに集中していて、こっちを見ている人はいなかった。よかった……
「ほら、集中して?」
私の気持ちを見透かすようにニヤリと微笑んでいる。