僕の愛しい泥棒娘
近衛騎士団長は直ぐにジョナリオを呼びに行
かせた。

騎士団総長のカリアス閣下にも連絡がつくよ
うなら知らせるように命じた。

「団長、このことは真相がはっきりするまで
は他言無用でお願いします」

「アウスレッド、もちろんだ。ジョナリオが
そんな事をするわけがない。それにこんなに
ずさんな計画でどちらかと言うとジョナリオ
を嵌めたいみたいな嫌な感じがする」

「君はジョナリオを前に見たことがあるのか
?どんな風貌の男だ」

「その時が初めてでした。40歳位の髪の毛
はブラウンで瞳もブラウンでした」

それを聞いてアウスレッドはほ~と息を吐き
だした。ジョナリオではない。

その特徴には当てはまらないからだ、彼の髪
は黒色で目は青い。歳も21だ。

ジョナリオの特徴ならまずは容姿が美しいと
か体躯が立派だとかが最初に来るはずなのだ

毒を調べたがやはり普通の下剤の様で、体調
を崩すほどの物ではない。

むしろ、毒を入れられたと思って王妃が動揺
するのを狙った愉快犯のような感じを
アウスレッドは受けた。

一体何がしたかったのかよく分からない。

そんな事で家族や一族郎党を路頭に迷わせ
るなんて、割が会わない。

それから1時間後ジョナリオとカリアス総長
が一緒にやって来た。

総長は昨日から地方に視察に行っていてさっ
き家に帰りついたらジョナリオに登城の命が
出ていた。

だが帯剣が許されずまるで罪人のような扱い
で、家族の者は訳が分からずとりあえず帰宅
したカリアス総長も同行したと言う経緯らし
い。
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