僕の愛しい泥棒娘
泥棒娘ユミア
自分の姿を見られたなどと露とも知らずに、
ユミアは今日の戦利品を薄明りの中で見つめ
ていた。
公爵夫人のドレスや宝石などを収納している
小部屋は2部屋あって、奥の部屋にはもう使
わないドレスや帽子にバックや小物類と宝石
類もしまってあるのだ。
その部屋には小さなバルコニーがあって窓に
は鍵が掛かっていないので、ユミアはいつも
この部屋からワイナリー公爵邸に侵入してい
るのだ。
ワイナリー公爵家の筆頭侍女がユミアが雑貨
を扱う“シャウルー”の上客なのだ。
住み込みでユミアの片腕をやってくれている
サリーヌがいつも情報を聞き出してくれるの
だ。というよりぺらぺらと話してくれるのだ
が…
侍女頭はどこで働いているとかは一切話して
いないので罪悪感もないのだろう。
今日から2泊で公爵夫妻がお出かけになるの
で休日申請の侍女や召使のスケジュールを組
むのに一苦労したと言っていたのだ。
ご主人様が留守の時には使用人もお休みを
取りたいものが増えるらしい。
そんな情報を仕入れたので、今晩また忍び込
んだのだが、やはり小部屋の窓の鍵は開いて
いた。
でもユミアは一度にたくさんの宝石などを盗
ってはこない。たくさんあるものの中から一
番高そうなものも盗らないようにしている。
無くなってもすぐには、気が付かないような
物を1~2点だけ頂いてくるのだ。
ユミアは今日の戦利品を薄明りの中で見つめ
ていた。
公爵夫人のドレスや宝石などを収納している
小部屋は2部屋あって、奥の部屋にはもう使
わないドレスや帽子にバックや小物類と宝石
類もしまってあるのだ。
その部屋には小さなバルコニーがあって窓に
は鍵が掛かっていないので、ユミアはいつも
この部屋からワイナリー公爵邸に侵入してい
るのだ。
ワイナリー公爵家の筆頭侍女がユミアが雑貨
を扱う“シャウルー”の上客なのだ。
住み込みでユミアの片腕をやってくれている
サリーヌがいつも情報を聞き出してくれるの
だ。というよりぺらぺらと話してくれるのだ
が…
侍女頭はどこで働いているとかは一切話して
いないので罪悪感もないのだろう。
今日から2泊で公爵夫妻がお出かけになるの
で休日申請の侍女や召使のスケジュールを組
むのに一苦労したと言っていたのだ。
ご主人様が留守の時には使用人もお休みを
取りたいものが増えるらしい。
そんな情報を仕入れたので、今晩また忍び込
んだのだが、やはり小部屋の窓の鍵は開いて
いた。
でもユミアは一度にたくさんの宝石などを盗
ってはこない。たくさんあるものの中から一
番高そうなものも盗らないようにしている。
無くなってもすぐには、気が付かないような
物を1~2点だけ頂いてくるのだ。