召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜
「ううん。謝るのはむしろ私の方だわ。一週間だけの臨時だけど、私みたいなのを押しつけられて……迷惑だったでしょう? ごめんなさい」
「迷惑だなんて、そんなこと言わないでください。私なんてここから離れられないから、アゼリアさんみたいに、皆さんの役に立てられたらって思っていたんです。だから今回のことは嬉しくて」
「ありがとう。でもラモーナだって、ここにある本を守っているのよ。皆のために頑張っていて、逆に羨ましいわ」
ラモーナの存在は、本に関わる仕事をしている者からすると、とても頼もしく、また輝いているように見える。どんな本でも守り、大事にする。それを最優先にできるのは、司書として本望ではないだろうか。
同じ図書館にいるのに、私は本に触るどころか、まったく関係のない業務をしているのだ。
「私なんて……ここに何をしに来ているんだろうって、最近よく思うの。司書として雇われているのに、占い師の真似事なんて……」
グリフィスの言葉が突き刺さる。
『アゼリアは司書として図書館にいるのですよ。占い師として雇われたわけではないでしょう』
凹むところがそもそも違っていたのだ。もっと司書の仕事ができないことに、心を砕かねばならなかった。
「迷惑だなんて、そんなこと言わないでください。私なんてここから離れられないから、アゼリアさんみたいに、皆さんの役に立てられたらって思っていたんです。だから今回のことは嬉しくて」
「ありがとう。でもラモーナだって、ここにある本を守っているのよ。皆のために頑張っていて、逆に羨ましいわ」
ラモーナの存在は、本に関わる仕事をしている者からすると、とても頼もしく、また輝いているように見える。どんな本でも守り、大事にする。それを最優先にできるのは、司書として本望ではないだろうか。
同じ図書館にいるのに、私は本に触るどころか、まったく関係のない業務をしているのだ。
「私なんて……ここに何をしに来ているんだろうって、最近よく思うの。司書として雇われているのに、占い師の真似事なんて……」
グリフィスの言葉が突き刺さる。
『アゼリアは司書として図書館にいるのですよ。占い師として雇われたわけではないでしょう』
凹むところがそもそも違っていたのだ。もっと司書の仕事ができないことに、心を砕かねばならなかった。