囚われの聖女は俺様騎士団長に寵愛される
「あの、いろいろとありがとうございました。お風呂もお食事もとても美味しかったです。このドレスも。私なんかが着てしまって、申し訳ございません」
「いや、いい。気にするな」
カートレット様は隊服を脱ぎ、先ほどよりもリラックスしているように見えた。
「座れ。話をしよう」
「はい」
ああ、ドキドキしてきた。なんて伝えよう。どうせいつかはバレる。
それに、彼に嘘は通用しない気がする。
「話の前に身体を見せろ?いたるところに傷があるそうだな」
お風呂の時、メイドたちに見られたから。
報告を受けて彼は知っているんだ。
腕や足の傷を見せると
「拷問のあと……か」
傷を見るなり判断をし、私の傷の部分に触れた。
何をされるんだろう。
そう思った瞬間、触れられた部分が温かくなった。
「治癒魔法だ」
「えっ?」
「気休め程度にしかならないが」
カートレット様は、治癒魔法まで使えるの?
「完全に治ったわけではない。治りを早めただけだ。俺にはそこまで力はない」
ふぅと彼は息を吐いた。
魔力の消費が激しいのね、きっと。
「ありがとうございます。痛みがなくなりました」
「さて、君は何者なんだ。なぜオスカーに囚われていた?」
彼の言葉を聞き、鼓動が早くなる。深呼吸をし、呼吸を整える。
私の力のことを知ったらどんな反応をするんだろう。
「私の名前はアイリス・ブランドン。治癒力があります」
ピクッと彼の眉目が反応したのがわかった。
「治癒力だと?オスカーが欲するほどの力がキミにはあると言うのか?」
首を少し傾げながら、まだ私の力のことは信じられないといった様子だった。
「なぜ治癒力があるのに、自分の傷を治さなかった?」
私には拷問の傷がある。たしかに自分の力でこの傷は治せるけれど。
「母にこの力のことは誰にも話すなと言われていました。そして使ってもいけないと。オスカーに囚われてからも、この力は使わないようにしていました。きっと悪用され、利用されるに違いないと思ったからです」
「キミの母親も治癒力が使えたのか?」
「いいえ。母は魔法は使えましたが、治癒力は使えなかったみたいです」
そうか……。と一言返事をしたあと、彼はしばらく黙ったままだった。
私もなんて会話を繋げて良いのかわからず、彼の顔色だけを伺っていた。
「キミを疑うわけではないが、治癒力は……。本当の治癒力と言われるものは、現代において聖女しか使えないと言われている。その聖女も今では神に近い存在だ」
遠回しに嘘だと言われている気がした。私を傷つけないように、言葉を選んでくれたようだったけれど。
彼には、嘘をついていると思われたくはない。そう思った。
「カーレット様、腕の傷を見せてください。私を助けてくれた時に、あの魔導師から受けた傷があるでしょう?」
彼は自分の腕をチラッと確認した。
「ああ」
「失礼します」
私は席を立ち、カートレット様の隣へ座った。
彼の腕に自分の手を添え、意識を集中し、祈った。
「ま……さか」
彼は私の行動を黙って見ていた。
私が祈ると光のようなものが現れ、同時に彼の傷を治していく。
「いや、いい。気にするな」
カートレット様は隊服を脱ぎ、先ほどよりもリラックスしているように見えた。
「座れ。話をしよう」
「はい」
ああ、ドキドキしてきた。なんて伝えよう。どうせいつかはバレる。
それに、彼に嘘は通用しない気がする。
「話の前に身体を見せろ?いたるところに傷があるそうだな」
お風呂の時、メイドたちに見られたから。
報告を受けて彼は知っているんだ。
腕や足の傷を見せると
「拷問のあと……か」
傷を見るなり判断をし、私の傷の部分に触れた。
何をされるんだろう。
そう思った瞬間、触れられた部分が温かくなった。
「治癒魔法だ」
「えっ?」
「気休め程度にしかならないが」
カートレット様は、治癒魔法まで使えるの?
「完全に治ったわけではない。治りを早めただけだ。俺にはそこまで力はない」
ふぅと彼は息を吐いた。
魔力の消費が激しいのね、きっと。
「ありがとうございます。痛みがなくなりました」
「さて、君は何者なんだ。なぜオスカーに囚われていた?」
彼の言葉を聞き、鼓動が早くなる。深呼吸をし、呼吸を整える。
私の力のことを知ったらどんな反応をするんだろう。
「私の名前はアイリス・ブランドン。治癒力があります」
ピクッと彼の眉目が反応したのがわかった。
「治癒力だと?オスカーが欲するほどの力がキミにはあると言うのか?」
首を少し傾げながら、まだ私の力のことは信じられないといった様子だった。
「なぜ治癒力があるのに、自分の傷を治さなかった?」
私には拷問の傷がある。たしかに自分の力でこの傷は治せるけれど。
「母にこの力のことは誰にも話すなと言われていました。そして使ってもいけないと。オスカーに囚われてからも、この力は使わないようにしていました。きっと悪用され、利用されるに違いないと思ったからです」
「キミの母親も治癒力が使えたのか?」
「いいえ。母は魔法は使えましたが、治癒力は使えなかったみたいです」
そうか……。と一言返事をしたあと、彼はしばらく黙ったままだった。
私もなんて会話を繋げて良いのかわからず、彼の顔色だけを伺っていた。
「キミを疑うわけではないが、治癒力は……。本当の治癒力と言われるものは、現代において聖女しか使えないと言われている。その聖女も今では神に近い存在だ」
遠回しに嘘だと言われている気がした。私を傷つけないように、言葉を選んでくれたようだったけれど。
彼には、嘘をついていると思われたくはない。そう思った。
「カーレット様、腕の傷を見せてください。私を助けてくれた時に、あの魔導師から受けた傷があるでしょう?」
彼は自分の腕をチラッと確認した。
「ああ」
「失礼します」
私は席を立ち、カートレット様の隣へ座った。
彼の腕に自分の手を添え、意識を集中し、祈った。
「ま……さか」
彼は私の行動を黙って見ていた。
私が祈ると光のようなものが現れ、同時に彼の傷を治していく。