一夜限りの契約妻──冷徹御曹司の独占愛は甘すぎて逃げられない
「私……ご令嬢とか、そういう立派な家柄じゃないですよ。」

胸の奥からこぼれた不安を、思わずそのまま口にした。

すると聖さんは、優しく笑って首を振る。

「いいじゃないか。真帆は真帆のままでいい。俺が好きになったのは、飾らない君だから。」

その言葉に、胸がぎゅっと熱くなる。

額へそっと落ちるキスに、涙が滲んだ。

「……一生、大切にしてくれますか。」

震える声で問うと、聖さんは力強く頷く。

「約束する。」

低く響いた声に迷いはなかった。

次の瞬間、唇が重なる。

誓いを込めたキスは、あまりに甘くて、私はもう何も疑えなかった。

そして──私たちが結婚式を挙げたのは、それからわずか一か月後のことだった。

純白のドレスに包まれた私の手を、聖さんがしっかりと握る。

祭壇の前で交わした誓いの言葉は、あの朝の約束と同じだった。

「一生、大切にする。」

その声を胸に刻みながら、私は彼と共に未来を歩んでいくことを心から選んだ。


ー End -

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