呪われし復讐の王女は末永く幸せに闇堕ちします~毒花の王女は翳りに咲く~
「ねえ。今さらだけど……貴方、日光を浴びて大丈夫なの?」
ベルティーナは目を細めたまま彼を一瞥した。
闇に生きる魔性の者は太陽の光に弱い。そんな言葉を本で見かけたこともあるものだが……。彼はまたもくすくすと柔らかい笑みをこぼす。
「日光なんぞ微塵も支障はない。それに、魔性の者が日光がダメだとか、聞いたこともない」
そう、はっきりと言われてしまい、ベルティーナは何度も瞬きした。
ならば、なぜ彼らはあえて夜に活動するのか。昼の方が視界だって良いのではないか。まったくもって謎すぎる。しかし……。
「ただな。こうも燦々とした太陽光の下って、魔性の者は目が利かなくなるんだ。焦点が合わないというのか……夜に比べて確実に視力が下がっているとは思う」
──眩しすぎるし。
なんて、ばつが悪そうに言って、彼が眉の下で手のひさしを作るものだから、ベルティーナは眉をひくつかせた。
(やっぱりダメじゃない)
ベルティーナは呆れた吐息をこぼしつつ、ミランの袖をくっと引く。
「それなら良い場所を知ってるわ。いらっしゃい、ミラン」
ベルティーナは目を細めたまま彼を一瞥した。
闇に生きる魔性の者は太陽の光に弱い。そんな言葉を本で見かけたこともあるものだが……。彼はまたもくすくすと柔らかい笑みをこぼす。
「日光なんぞ微塵も支障はない。それに、魔性の者が日光がダメだとか、聞いたこともない」
そう、はっきりと言われてしまい、ベルティーナは何度も瞬きした。
ならば、なぜ彼らはあえて夜に活動するのか。昼の方が視界だって良いのではないか。まったくもって謎すぎる。しかし……。
「ただな。こうも燦々とした太陽光の下って、魔性の者は目が利かなくなるんだ。焦点が合わないというのか……夜に比べて確実に視力が下がっているとは思う」
──眩しすぎるし。
なんて、ばつが悪そうに言って、彼が眉の下で手のひさしを作るものだから、ベルティーナは眉をひくつかせた。
(やっぱりダメじゃない)
ベルティーナは呆れた吐息をこぼしつつ、ミランの袖をくっと引く。
「それなら良い場所を知ってるわ。いらっしゃい、ミラン」