副業家政婦の仕事に『元彼社長からの溺愛』は含まれていないはずなのに
 この調子だと、遊び部屋もすごいことになってるかも……と思いつつ、できたばかりのオムライスとスープをダイニングテーブルに運ぶ。
 紬の分は起きたら食べさせようということで、無理には起こさないことにした。

「いただきます」
「……いただきます」

 彼が先にオムライスを口に運ぶのを見てから、私も口をつける。
 紬用にと思って、具材を細かく切っていれたけれど、彼もそれをお気に召したようで、野菜がたっぷり入っていておいしいと言ってくれた。
 それに気を良くして、私もぱくぱくと食べ進める。

「そういえば、お仕事は順調?」

 あれから、私は補佐として企画には参加しているけれど、メインでは動いておらず会議にも出ていない。
 進捗は逐一、後輩から聞いていて問題ないことは知っている。
 それでも気になって尋ねてみれば、彼からも問題ないと返ってきた。

「問題ない。むしろ、順調だ」
「そっか、よかった……」

 彼の仕事が順調だと知って安心する。
 付き合っていた頃から、彼の夢を応援していた。こうして無事に事業も軌道に乗り、さらに成長していくのは素直に嬉しい。

「いつか、波留と紬にも店に来てほしい」
「いいの……?」
「もちろん。そのために頑張っている。最近は、子どもでも食べられるような食事を提供するのもありだと思っていてな」
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