副業家政婦の仕事に『元彼社長からの溺愛』は含まれていないはずなのに
「気まずいとは?」
「だから、そのっ」
「俺は気まずくないです。むしろ、波留が来てくれてよかったと思ってるくらいだ」
「……桃井とお呼びください」
「じゃあ、桃井さん」
「……っ」
どうやら彼の中にある、私をからかって楽しもうとするスイッチを押してしまったらしい。面白がられるのは迷惑だと早々に会話を切り上げると、タブレットを鞄にしまった。
「では、早速お食事からご用意いたします。冷蔵庫の中を拝見してもよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
「……なぜ、ついてくるのですか?」
「キッチンの使い方、分からないだろ?」
「大丈夫です。わかります。触ってはいけないものがあるなら別ですが……」
「そういうのは特にない。自由に使っていい」
怖いぐらいににっこりと笑みを浮かべる彼に、ぷるりと身震いする。
あくまで依頼者と雇われ家政婦でしかないというのに、徐々に遠慮がなくなっていく彼に、私は戸惑いを隠せない。
というのも、彼と別れてから既に五年は経っている。
「だから、そのっ」
「俺は気まずくないです。むしろ、波留が来てくれてよかったと思ってるくらいだ」
「……桃井とお呼びください」
「じゃあ、桃井さん」
「……っ」
どうやら彼の中にある、私をからかって楽しもうとするスイッチを押してしまったらしい。面白がられるのは迷惑だと早々に会話を切り上げると、タブレットを鞄にしまった。
「では、早速お食事からご用意いたします。冷蔵庫の中を拝見してもよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
「……なぜ、ついてくるのですか?」
「キッチンの使い方、分からないだろ?」
「大丈夫です。わかります。触ってはいけないものがあるなら別ですが……」
「そういうのは特にない。自由に使っていい」
怖いぐらいににっこりと笑みを浮かべる彼に、ぷるりと身震いする。
あくまで依頼者と雇われ家政婦でしかないというのに、徐々に遠慮がなくなっていく彼に、私は戸惑いを隠せない。
というのも、彼と別れてから既に五年は経っている。