蒼穹の覇者は、激愛で契約妻と秘密の我が子を逃がさない
◇◇◇
そうやって迎えた瑠依奈と晃との結婚式当日。
都内にある老舗ホテルの式場で、他の参列者が玲奈に向ける眼差しは、想像していたとおりのものだった。
招待状の花嫁の名前が違っている件を、ミスプリントと説明したところで、納得してもらえるはずもなく、挙式の最中も、玲奈親子を嘲る声がそこかしこから聞こえていた。
玲奈のことを『落第花嫁』と揶揄する声もあれば、幸平たちを『身の程をわきまえずに、本家に対抗心を燃すから』と、戒めのように囁く声もある。
そんなヒソヒソ声に、幸平は顔を憤怒の色に染めて、拳を振るわせる。
「この役立たずが」
幸平の叱責の声に、玲奈は俯くことしかできない。
あの後、それでも結婚しないのだから働きたいと復職を願ったのだけど、許してもらえず、退職を余儀なくされた。
それならそれで、新しい仕事を探して、そのついでに家を出たいのだけど、それはそれで世間体が悪いと、許してくれない。
勝手に家を出ようにも、これまで稼いだ給料を全て親に管理されているので、身動きの取りようがないのだ。
結果玲奈は、家で両親から叱責される日々続けている。
(これがこの先、何年続くんだろう……)
自分を責める両親の声に、ふとそんなことを思う。
その答えは簡単だ。
両親にとって玲奈は、本家を見返すための道具のようなものなのだから、許してくれるとしたら、それは早瀬建設の次男以上の相手と結婚できた時だけだ。
でもそんな結婚に、玲奈の幸せはない。
玲奈は結婚とは、愛し合う者同士が、この先の人生を共に歩むことを誓うための儀式だと思っている。
少なくとも、親の虚栄心を満たすためではない。
だから望まない結婚をするくらいなら、両親に憎まれ続けるほうがマシだと、玲奈は無理矢理に自分を納得させた。
そうやって迎えた瑠依奈と晃との結婚式当日。
都内にある老舗ホテルの式場で、他の参列者が玲奈に向ける眼差しは、想像していたとおりのものだった。
招待状の花嫁の名前が違っている件を、ミスプリントと説明したところで、納得してもらえるはずもなく、挙式の最中も、玲奈親子を嘲る声がそこかしこから聞こえていた。
玲奈のことを『落第花嫁』と揶揄する声もあれば、幸平たちを『身の程をわきまえずに、本家に対抗心を燃すから』と、戒めのように囁く声もある。
そんなヒソヒソ声に、幸平は顔を憤怒の色に染めて、拳を振るわせる。
「この役立たずが」
幸平の叱責の声に、玲奈は俯くことしかできない。
あの後、それでも結婚しないのだから働きたいと復職を願ったのだけど、許してもらえず、退職を余儀なくされた。
それならそれで、新しい仕事を探して、そのついでに家を出たいのだけど、それはそれで世間体が悪いと、許してくれない。
勝手に家を出ようにも、これまで稼いだ給料を全て親に管理されているので、身動きの取りようがないのだ。
結果玲奈は、家で両親から叱責される日々続けている。
(これがこの先、何年続くんだろう……)
自分を責める両親の声に、ふとそんなことを思う。
その答えは簡単だ。
両親にとって玲奈は、本家を見返すための道具のようなものなのだから、許してくれるとしたら、それは早瀬建設の次男以上の相手と結婚できた時だけだ。
でもそんな結婚に、玲奈の幸せはない。
玲奈は結婚とは、愛し合う者同士が、この先の人生を共に歩むことを誓うための儀式だと思っている。
少なくとも、親の虚栄心を満たすためではない。
だから望まない結婚をするくらいなら、両親に憎まれ続けるほうがマシだと、玲奈は無理矢理に自分を納得させた。