そのキス、契約違反です。~完璧王子の裏側には要注意~
……私の、せい?
もしかして、 Nocturneが蓮を狙っていたのは、
私を、脅すため…?
だって、もし蓮を殺すのが目的なら…今すぐにでも引き金を引いていてもおかしく無い。
視界が、ぐらりと揺れる。
考えたくない答えが、頭の中で形を持ち始めてしまって。
私は、無意識に俯いた。
こんな場面で視界を狭めるなんてどれだけ危険か、身にしみてわかっているのに。
………その瞬間だった。
──パン。
乾いた音が聞こえたのとほぼ同時、
蓮がいきなり私の前に飛び込んできて、
「蓮…!?」
律が蓮の名前を呼ぶ声がして。
私を庇うように、抱き寄せるみたいに、そのまま2人で地面に倒れ込んだ。
土埃が舞い、視界が白くなる。
「……え……?れ、ん?」
理解するより先に、目が捉えてしまった。
蓮の肩…浴衣に、じわりと広がる赤。