鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
「よく言った。それでいい。牧野の気持ちはよくわかった。付き合おうか」
空耳だろうか。予想とは反対の答えが返ってきたような気がする。
「……へ? 今、なんて?」
「『付き合おう』と言った」
「『付き合おう』……? 付き合う……えっ、付き合うっ!? つ、付き合うって、こ、恋人になるって意味ですよ!? 私は部長をそういう意味で好きですけど、部長は私のこと――」
「好きだ」
「っ!?」
歴代の孝仁の発言の中で、最も衝撃的な発言だ。この男の口からよもや『好き』という単語が出てくるとは想像だにしていなかった。彩芽のことがなかったとしても、まだ完全なる片想いだと思っていた。
「なにを固まっている。ちゃんと聞いていたか? 私は牧野が好きだと言っている。もちろんそういう意味でだ」
「嘘……えっ、いや……ええ!? だって、部長は彩芽さんと……」
「婚約はしていないと言ったはずだ。ただ、社長から打診はされた。娘と結婚しないかと」
とんでもない後出しに、度肝を抜かれる。
「えっ、社長から!? じゃ、じゃあ、二股ってこと!? いや、もしかして遊び!?」
「落ち着け。社長からの申し出はちゃんと断っている。曲解された噂が流れているようだが、本当に婚約はしていないし、交際の予定もない。先ほど『今は答えられない』と言ったのは、社長が絡んでいる話だったからだ。ただの部下には話せないだろ」
「えっ、それならどうして今は……?」
「恋人になら、まあいいだろう。変な誤解をされては困るからな」
孝仁が下劣なことをしているわけではないとわかって安堵する。けれど、当たり前のように恋人と言われ、動揺を隠せない。
空耳だろうか。予想とは反対の答えが返ってきたような気がする。
「……へ? 今、なんて?」
「『付き合おう』と言った」
「『付き合おう』……? 付き合う……えっ、付き合うっ!? つ、付き合うって、こ、恋人になるって意味ですよ!? 私は部長をそういう意味で好きですけど、部長は私のこと――」
「好きだ」
「っ!?」
歴代の孝仁の発言の中で、最も衝撃的な発言だ。この男の口からよもや『好き』という単語が出てくるとは想像だにしていなかった。彩芽のことがなかったとしても、まだ完全なる片想いだと思っていた。
「なにを固まっている。ちゃんと聞いていたか? 私は牧野が好きだと言っている。もちろんそういう意味でだ」
「嘘……えっ、いや……ええ!? だって、部長は彩芽さんと……」
「婚約はしていないと言ったはずだ。ただ、社長から打診はされた。娘と結婚しないかと」
とんでもない後出しに、度肝を抜かれる。
「えっ、社長から!? じゃ、じゃあ、二股ってこと!? いや、もしかして遊び!?」
「落ち着け。社長からの申し出はちゃんと断っている。曲解された噂が流れているようだが、本当に婚約はしていないし、交際の予定もない。先ほど『今は答えられない』と言ったのは、社長が絡んでいる話だったからだ。ただの部下には話せないだろ」
「えっ、それならどうして今は……?」
「恋人になら、まあいいだろう。変な誤解をされては困るからな」
孝仁が下劣なことをしているわけではないとわかって安堵する。けれど、当たり前のように恋人と言われ、動揺を隠せない。