鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
「大丈夫ではないからお願いしている」
「は、はい……!」
「過去にペットを飼っていると噂になったことがあるんだ。そのときに変に興味を持たれて、何人かの女性社員にしつこく付き纏われたことがある。中には自宅まで押しかけてこようとする者までいて大変だったんだ」
なんとも命知らずな人がいるものだと思いつつも、ギャップに惹かれる人がいることには納得がいく。孝仁はとにかく容姿だけはいいから、ペットを口実に近寄ろうとする者が現れたのだろう。
「なるほど、そういう……わかりました。誰にも言わないので安心してください」
「恩に着る。代わりに、うさぎの写真の報酬を約束しよう」
「ええ!? いや、そこまでしなくても……」
「口止め料だ。だから、絶対に口外しないでくれ。いいな?」
またあの視線だ。まるで蛇に睨まれた蛙になった心地になる。
うさぎの写真は適当に口にしただけだし、口止め料も必要ないのだが、ここは孝仁を納得させるために素直に頷いておくのが賢明だろう。
「わ、わかりました。交渉成立です。絶対に言いません!」
「ありがとう。助かる。それから本当にすまなかった」
孝仁はもう一度深く頭を下げてくれた。
やはりその姿はとても意外で、孝仁らしくないと思ってしまう。けれど、その一方で、この人はなにに対しても誠実な人なのかもしれないとも思った。
あの日、篠田が言っていたように、孝仁は仕事のことだけでなく、人にもしっかりと目を向けているのかもしれない。
梢は孝仁と接していて初めて温かな気持ちを抱いた。ほんの少しだけ。
「は、はい……!」
「過去にペットを飼っていると噂になったことがあるんだ。そのときに変に興味を持たれて、何人かの女性社員にしつこく付き纏われたことがある。中には自宅まで押しかけてこようとする者までいて大変だったんだ」
なんとも命知らずな人がいるものだと思いつつも、ギャップに惹かれる人がいることには納得がいく。孝仁はとにかく容姿だけはいいから、ペットを口実に近寄ろうとする者が現れたのだろう。
「なるほど、そういう……わかりました。誰にも言わないので安心してください」
「恩に着る。代わりに、うさぎの写真の報酬を約束しよう」
「ええ!? いや、そこまでしなくても……」
「口止め料だ。だから、絶対に口外しないでくれ。いいな?」
またあの視線だ。まるで蛇に睨まれた蛙になった心地になる。
うさぎの写真は適当に口にしただけだし、口止め料も必要ないのだが、ここは孝仁を納得させるために素直に頷いておくのが賢明だろう。
「わ、わかりました。交渉成立です。絶対に言いません!」
「ありがとう。助かる。それから本当にすまなかった」
孝仁はもう一度深く頭を下げてくれた。
やはりその姿はとても意外で、孝仁らしくないと思ってしまう。けれど、その一方で、この人はなにに対しても誠実な人なのかもしれないとも思った。
あの日、篠田が言っていたように、孝仁は仕事のことだけでなく、人にもしっかりと目を向けているのかもしれない。
梢は孝仁と接していて初めて温かな気持ちを抱いた。ほんの少しだけ。