鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
 孝仁に連れられ、向かった先は小さな会議室。その狭くて静かな空間に孝仁と二人きり。梢の心臓は今にも悲鳴を上げそうだ。

「まずは総評から」
「っ、はい……」

 グッと緊張が高まる。おかげで全身に力が入り、呼吸まで止まってしまっている。

「全体的に企画書への落とし込み方が甘いと感じる。経営陣にはこれでは通用しない」
「うっ……」
「しかしながら、内容はそこまで悪くない。初めてにしてはよくできている」
「えっ!」

 酷評されると思い、下げてしまった目線を慌てて孝仁に戻す。

「そもそも課題を期限内に達成できたことが評価に値する。あえて厳しい目標を設定していたんだ。アイデアを奥底から引っ張り出す感覚を味わってもらうためにな。よくやったと言っておこう」

 あまりの驚きに、梢は目玉が飛び出しそうなほど大きく目を見開く。

 予想していなかった高評価に、わーっと気持ちが舞い上がっている。まさか孝仁の口から「よくやった」という言葉を引き出せるとは、これはもはや奇跡だ。
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