鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
午後七時前。梢はグランルヴェールの前を落ち着きなくうろつく。
「ど、どうしよう……本当に来ちゃった。私、これから部長の家に入るんだよね? いいのかな……本当に入っちゃっていいのかな?」
以前の梢ならば、きっと孝仁の誘いには乗らなかっただろう。即座に断っていたはずだ。
でも、孝仁の厳しいだけではない様々な顔を知った今、ここに来るのに大きな躊躇いはなかった。むしろ楽しみの方が大きかった。
それでも冷静になると、上司の家にペットを見に行くのはおかしなことなのではないかと不安になってくる。
「おい、なにを一人で踊っている?」
「っ……部長、お疲れさまです」
うろうろしていたところを見られてしまった。決して踊っていたわけではないが、そう見えるくらいおかしな挙動だったのだろう。
本来なら恥ずかしさで悶えるところだが、この後のことの方が気がかりで恥ずかしさを感じる余裕もなかった。
「なにを突っ立っている? 行くぞ」
「はいっ」
まだ迷いはあったものの、今さら帰ることもできない。梢は『なるようになれ』と己に言い聞かせ、孝仁の後を追った。
「ど、どうしよう……本当に来ちゃった。私、これから部長の家に入るんだよね? いいのかな……本当に入っちゃっていいのかな?」
以前の梢ならば、きっと孝仁の誘いには乗らなかっただろう。即座に断っていたはずだ。
でも、孝仁の厳しいだけではない様々な顔を知った今、ここに来るのに大きな躊躇いはなかった。むしろ楽しみの方が大きかった。
それでも冷静になると、上司の家にペットを見に行くのはおかしなことなのではないかと不安になってくる。
「おい、なにを一人で踊っている?」
「っ……部長、お疲れさまです」
うろうろしていたところを見られてしまった。決して踊っていたわけではないが、そう見えるくらいおかしな挙動だったのだろう。
本来なら恥ずかしさで悶えるところだが、この後のことの方が気がかりで恥ずかしさを感じる余裕もなかった。
「なにを突っ立っている? 行くぞ」
「はいっ」
まだ迷いはあったものの、今さら帰ることもできない。梢は『なるようになれ』と己に言い聞かせ、孝仁の後を追った。