鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
「部長……ダメです……」
「なんだ、気持ちよくなかったか?」
「そ、そうじゃなくて……」
「やっぱりいいんじゃないか。今さら遠慮しなくていい。これ以上、恥のかきようもないだろ」

 梢の言動が恥ずかしいことだと暗に言っている。確かに恥ずかしくてたまらないが、すでにその感覚は通り越している。

(うー、もう恥とかそんなレベルじゃない……命の危機だからっ! でも、でも……めちゃくちゃ気持ちよくて、抵抗できない……! ちくしょー!)

 孝仁のなでなでスキルはとんでもなく高いようだ。恐ろしいくらいに心地いい。もしかしたら二度目ということで、若干の免疫がついているのかもしれない。そのせいで、体が心地よさを拾ってしまっている気がする。

 梢は両手で顔を覆い、声にならない叫びを上げる。もちろん孝仁がその叫びに気づくことはない。

 しばらくの間、なでなでは続き、そのスキルの高さは梢の身にしっかりと刻まれたのだった。
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