座敷牢令嬢は今日も謎を解く
田中本人からの告白に心臓がドクリと嫌な音を立てた。
半分以上わかっていたはずなのに、今まで幽霊と会話していたのだと思うとやはり動揺してしまう。
「私は今まで死人と話をしていたの?」
「そうなりますね。騙すようなことをして申し訳ありません」

丁寧にお辞儀する田中からは冷たい冷気さえ感じられる。
口元に薄っすらと浮かべた笑みを見るともはや何を考えているのかわからなかった。
キヨは居住まいを正すふりをして、少しだけ田中から距離を取った。

「わたくしが怖いですか?」
内心ギクリとするけれど、どうにかそれを表情に出さずにすんだ。
というか、幽霊相手にこうして話をしていると思うと、怖くないわけがない。
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