運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 ドアが開いて、足音とともに戻ってきた優希くんは、まっすぐに私を見た。ここまで近距離で見ても彼は何も聞かないし、言わない。それは私が偽った名前を口にしたせいなのか……。現状がわからない今、これ以上何かを言うべきではないと判断する。

「わかりました。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします」
 ベッドに寝たまま頭を下げると、優希くんは私から視線を外した。彼の表情からはなにも読み取れない。

「あとで、必要なものは届けさせます」
 それだけを口にすると、優希くんは踵を返してドアの方へと歩いて行ってしまった。

「え、あの、それは……」
 そう口にした私だったが、ピタリと彼が足を止めたのを見て言葉を止めた。
 一瞬の無言の後、優希くんは振り返ると私を見据えた。

「今は何も考えずに休め。結菜ちゃんは絶対に安全な場所で預かるから」
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