運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 そう伝えると、パッと明るい笑顔になった結菜ちゃんは、そそくさとおもちゃを片付け始めた。

「そのまま置いておいてもいいよ」
 俺がそう声をかけると、結菜ちゃんは小さく首を振った。

「おもちゃは出したら片づけなきゃいけないのよ」
 少し大人っぽく言った結菜ちゃんの中に、晴香の面影を嫌でも感じてしまう。でも、この少しの時間だけでも、晴香がきちんと結菜ちゃんを育てているのがわかった。俺も一緒に片づけをすると、結菜ちゃんを抱き上げ晴香の部屋へと向かった。

 エレベーターを降りると、そこには受付がありふたりの女性が座っていた。病院らしくない雰囲気だが、来客をきちんと迎えるためには必要な場所なのだ。俺の顔を見ると、すでに情報が完璧に共有されているようで、女性たちは静かに頭を下げた。
「こちらです」
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