嗚呼、愛しの婚約者様
彼女は、昔から憧れていた王立学園への入学試験の為に、独学で学んできたらしい。そんな彼女を才女だ努力家だと褒め称える男達が現れ、遂にはあの人見知りなマティアス様までをも、彼女は籠絡してしまった。
いつしか、貴族の常識も知らぬ可哀想な身分の女に絆された彼は、私には見せたことのないような笑顔を彼女に向けていた。
私には笑顔なんて向けてくれたことはないのに、私が幾ら着飾っても「綺麗だ」の一言も言ってくれたことはないのに、あの女には当たり前のようにそれらを放つ彼を見ると、私は尋常ではないほどの狂気に駆られ、そして決意した。
――彼をおかしくさせるあの女を、殺してやる。
いつしか、貴族の常識も知らぬ可哀想な身分の女に絆された彼は、私には見せたことのないような笑顔を彼女に向けていた。
私には笑顔なんて向けてくれたことはないのに、私が幾ら着飾っても「綺麗だ」の一言も言ってくれたことはないのに、あの女には当たり前のようにそれらを放つ彼を見ると、私は尋常ではないほどの狂気に駆られ、そして決意した。
――彼をおかしくさせるあの女を、殺してやる。