仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
次に向かったのは、ナポレオンの勝利を記念して建てられた荘厳なエトワール凱旋門。シャンゼリゼ通りの西端にそびえるその姿は、まるで歴史の重みを静かに語りかけてくるようだった。展望台に上がると、放射状に広がる通りの美しさに思わず息を呑む。遠くに見えるエッフェル塔も、また違った角度からの表情を見せていた。
そのまま歩いて向かったのは、十七世紀の宮殿と庭園が広がるパレ・ロワイヤル。中庭に並ぶストライプ模様の円柱は、現代アートと歴史が交差する不思議な空間で、誌史は思わず写真を撮りたくなる衝動に駆られた。回廊には小さなショップが並び、風に揺れる木々の音が心地いい。
そして、その日の締めくくりに選んだのはパンテオン。フランスの偉人たちが眠る霊廟で、列柱が並ぶファサードの前に立つと、パリという街が持つ知性と敬意の深さに触れた気がした。静かな空気の中、誌史はしばらく言葉もなく佇んだ。
どこを切り取っても絵になる街。だけど、ただ美しいだけじゃない。パリには、歴史と芸術と人々の暮らしが、たしかに息づいているのを感じた。
そうして街歩きを堪能し、ようやくホテルへ向かった誌史だったが――。
「嘘でしょう!? そんな……!」
フロントで、思わず日本語で声を荒げてしまった。
予約されているのは明日の一泊のみ。今夜の分は記録にないという。
そのまま歩いて向かったのは、十七世紀の宮殿と庭園が広がるパレ・ロワイヤル。中庭に並ぶストライプ模様の円柱は、現代アートと歴史が交差する不思議な空間で、誌史は思わず写真を撮りたくなる衝動に駆られた。回廊には小さなショップが並び、風に揺れる木々の音が心地いい。
そして、その日の締めくくりに選んだのはパンテオン。フランスの偉人たちが眠る霊廟で、列柱が並ぶファサードの前に立つと、パリという街が持つ知性と敬意の深さに触れた気がした。静かな空気の中、誌史はしばらく言葉もなく佇んだ。
どこを切り取っても絵になる街。だけど、ただ美しいだけじゃない。パリには、歴史と芸術と人々の暮らしが、たしかに息づいているのを感じた。
そうして街歩きを堪能し、ようやくホテルへ向かった誌史だったが――。
「嘘でしょう!? そんな……!」
フロントで、思わず日本語で声を荒げてしまった。
予約されているのは明日の一泊のみ。今夜の分は記録にないという。