仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
 夏生が必死にとりなすが、悪いのは全面的に詩史だ。
 同居したせいだと思われたら、修吾の名も汚すことになる。

 (こんなダメな私を修吾さんはどう思うだろう)

 未熟さを痛感して胸が痛い。

 (本当にしっかりしなくちゃ……)


 「気を引きしめていきますので、どうかよろしくお願いします」


 頭を下げると同時にエレベーターが階下に着き、扉が開いた。
 先に歩いていく里依紗を夏生とふたりで追いかける。


 「夏生さん、いつもフォローありがとうございます」
 「そんなの気にするな。俺は誌史ちゃんの一番の理解者だから」


 心強い言葉になんとか笑顔で返し、改めて自分に喝を入れた。
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