仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
 何度も自分にそう言い聞かせていると、ドアが開いて修吾が入ってきた。
 途端に空気がピンと張り詰め、息が苦しい。

 視線を落としたままでいると、修吾は誌史の隣に腰を下ろした。

 (このあときっと、肩でも抱かれてキスされて……。って、あれ?)

 ひとり妄想街道を突き進んでいたが、修吾はそのままベッドに上がり、布団に潜り込んだ。


 「誌史? 寝ないのか? お母さんの看病や家の手伝いで疲れただろ。早く休んだほうがいい」


 修吾は布団をめくり、空いているスペースをトントンと手で叩いた。

 (ちょ、ちょっと待って。寝るの? ただ寝るだけ? 嘘……)

 覚悟していただけに拍子抜けする。全身が岩にでもなったみたいにガチガチに緊張はしていたが、修吾に抱かれるのが嫌だったわけではない。

 (っていうか、むしろそうしてほしい……!)

 好きな人と心が通じ合ったのだ。体だって繋がりたい。


 「誌史?」
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