仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
 修吾に優しい声で呼ばれたが、首を横に振る。


 「嫌です。まだ眠りたくない。修吾さんに好きって言えて、そのあとずっと離れ離れで、今日やっとこうして会えたのに……ただ横に寝るだけなんて……イ、ヤ……」


 どんどん声は小さくなり、最後のほうは途切れた。修吾にちゃんと届いたかどうかも怪しい。
 背後で修吾が体を起こす気配がしたそのとき、彼の両腕にふわりと包み込まれた。


 「……子ども扱いしないでください」
 「どういう意味で言ってるか、わかってる?」


 体を反転させられ、修吾と向かい合う。しっとりとした眼差しに見つめられ、一瞬だけ本当に心臓が止まった気がした。


 「わかってます。修吾さんが好きなんです。だから……」


 この胸の高鳴りを、体を通じてもっと知ってほしい。初めて抱く、この感情を。

 修吾は深く息を吐き出した。


 「俺も誌史が好きだよ。……大好きだ」
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