仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
「たしかに。まさかあのトラブルが、こんな未来に繋がるとはな」
誌史が小さく笑いながら言うと、少し首を傾げた修吾が穏やかな笑顔で答える。
「フランス語が堪能じゃなくてよかった」
心からそう思う。
「そうだな。誌史のフランス語が通じていたら、俺は声をかけなかっただろうし」
「もしもそうだったら、ワシントンDCで出会ったヒーローとの再会もなかったわけですね」
もっと言えば、ふたりがあの時間にあの場所にいなければ、出会っていなかったのだ。空港に降り立った足で街を散策していなかったら。カフェでふと立ち止まっていなかったら。
言い出したらきりがない小さなきっかけが、巡り巡ってふたりを出会わせた。
そう考えると一瞬が、一秒が、とても愛おしい。
誌史たちは、あの小さなカフェの前で立ち止まった。
クリーム色の外壁に緑のオーニング、窓枠にはアイアンの装飾が施され、季節の花が並ぶ鉢植えが彩りを添えている。まるで時間が止まっていたかのように、すべてがあの日のままだ。
誌史が小さく笑いながら言うと、少し首を傾げた修吾が穏やかな笑顔で答える。
「フランス語が堪能じゃなくてよかった」
心からそう思う。
「そうだな。誌史のフランス語が通じていたら、俺は声をかけなかっただろうし」
「もしもそうだったら、ワシントンDCで出会ったヒーローとの再会もなかったわけですね」
もっと言えば、ふたりがあの時間にあの場所にいなければ、出会っていなかったのだ。空港に降り立った足で街を散策していなかったら。カフェでふと立ち止まっていなかったら。
言い出したらきりがない小さなきっかけが、巡り巡ってふたりを出会わせた。
そう考えると一瞬が、一秒が、とても愛おしい。
誌史たちは、あの小さなカフェの前で立ち止まった。
クリーム色の外壁に緑のオーニング、窓枠にはアイアンの装飾が施され、季節の花が並ぶ鉢植えが彩りを添えている。まるで時間が止まっていたかのように、すべてがあの日のままだ。