仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
 「あなた、お待ちかねの修吾さんと誌史さんよ」
 「父さん、こちらが誌史さん」
 「か、鎌形誌史です。初めまして」


 修吾に紹介され、自分でも名乗るが今度は声が上ずった。


 「こちらこそ初めまして。修吾がお世話になっているそうだね」
 「お世話だなんて……!」


 それを言うなら誌史のほうだ。恐縮して首をふるふると横に振る。


 「久しぶりに修吾から連絡がきたと思ったら結婚なんて言うから驚いたよ。まぁ座りなさい」


 屈託のない笑みを浮かべる達彦に促され、向かいのソファに修吾と並んで腰を下ろした。
 ほどなくして多香美がトレーにお茶を並べて現れる。フレーバーティーだろうか、フルーティーな香りが鼻をくすぐった。


 「ありがとうございます」


 修吾と揃ってカップに口をつけると、鼻から甘い香りが抜けていった。
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