仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
誌史は、里依紗にも夏生にもパリでの出来事を報告していた。
「神谷さん、お久しぶりです」
「えっ、お知り合いなんですか?」
里依紗の口から予想外の言葉が飛び出したため、驚いて尋ねる。
「そうなの。お仕事で何度か」
里依紗はそう言いながら、いつもよりほんの少しだけ姿勢を正した。胸元まで届くウェーブヘアを指先で軽く整え、視線を修吾に向ける。その目は涼しげでありながら、どこか探るような光を帯びていた。
「……近藤さん、でしたよね?」
修吾は考えるように目を宙に泳がせたが、すぐに形式的な笑みを浮かべる。
「そうです。覚えていてくださって嬉しいです。でも誌史ちゃんをパリで助けた方が神谷さんだったなんて」
「笹本夏生です。僕も話は聞いてました。誌史ちゃんがすごく感謝してて」
いつもの明るい調子で笑顔を向ける夏生に向かい、修吾が「〝誌史ちゃん〟?」と訝しむ。
「神谷さん、お久しぶりです」
「えっ、お知り合いなんですか?」
里依紗の口から予想外の言葉が飛び出したため、驚いて尋ねる。
「そうなの。お仕事で何度か」
里依紗はそう言いながら、いつもよりほんの少しだけ姿勢を正した。胸元まで届くウェーブヘアを指先で軽く整え、視線を修吾に向ける。その目は涼しげでありながら、どこか探るような光を帯びていた。
「……近藤さん、でしたよね?」
修吾は考えるように目を宙に泳がせたが、すぐに形式的な笑みを浮かべる。
「そうです。覚えていてくださって嬉しいです。でも誌史ちゃんをパリで助けた方が神谷さんだったなんて」
「笹本夏生です。僕も話は聞いてました。誌史ちゃんがすごく感謝してて」
いつもの明るい調子で笑顔を向ける夏生に向かい、修吾が「〝誌史ちゃん〟?」と訝しむ。