仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです
「ふたりとも職場の先輩なんです」
「……職場の先輩、ね」
修吾が誌史の言葉を繰り返す。公の場で〝ちゃん〟づけで呼ぶべきではないと言いたいのかもしれない。どことなく険しい表情だ。
変な空気にはしたくないと密かに焦ったが、里依紗も夏生も修吾の様子に気づいていない模様。夏生は名刺を差し出し、修吾と交換する。
「神谷修吾です。誌史さんには、ほんの少しお手伝いしただけですよ」
その声の響きに、里依紗の口元がふっと緩む。
「謙虚なんですね」
「いえ、事実を言ったまでです。ね? 誌史さん」
不意に修吾から話を振られ、「あ、その、えっと」と慌てた返答になる。
「誌史さんの名刺ももらえる?」
そういえば渡していなかったと我に返り、急いで名刺を彼に差し出す。パリ旅行には持参しておらず、修吾から一方的にもらっただけだった。
「……職場の先輩、ね」
修吾が誌史の言葉を繰り返す。公の場で〝ちゃん〟づけで呼ぶべきではないと言いたいのかもしれない。どことなく険しい表情だ。
変な空気にはしたくないと密かに焦ったが、里依紗も夏生も修吾の様子に気づいていない模様。夏生は名刺を差し出し、修吾と交換する。
「神谷修吾です。誌史さんには、ほんの少しお手伝いしただけですよ」
その声の響きに、里依紗の口元がふっと緩む。
「謙虚なんですね」
「いえ、事実を言ったまでです。ね? 誌史さん」
不意に修吾から話を振られ、「あ、その、えっと」と慌てた返答になる。
「誌史さんの名刺ももらえる?」
そういえば渡していなかったと我に返り、急いで名刺を彼に差し出す。パリ旅行には持参しておらず、修吾から一方的にもらっただけだった。