仮面フィアンセ〜憧れの外交官からの執着愛に今にも陥落しそうです

 賑やかなパーティーはまだ続くようだが、修吾と誌史はひと足先に会場を後にした。

 午後七時。まだ明るい外に出ると、都会の夕風が頬を撫でていく。イルミネーションに彩られた街路樹の下をコインパーキングまで並んで歩く。


 「お疲れさまでした」


 誌史がそう声をかけると、修吾は小さく笑った。


 「キミのほうが疲れただろう。初めて会う人ばかりだったし」
 「緊張はしましたけど、楽しかったです。いろんな言語の方たちとお話しできましたし」


 改めて、もっと勉強したいと思わされた。
 ふわりと笑う誌史を見て、修吾の目元がわずかに和らぐ。

 歩きながら横目で彼を盗み見た。背筋を伸ばし、歩調に乱れはない。外から見れば、いつもと変わらず落ち着いた修吾だ。

 けれど――。

 (やっぱり、少し疲れてる……)
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