悪妻エリザベスは破滅回避のため冷徹公爵と契約を結ぶ~異常な溺愛はお断りです~
「私だって、別につまらなかったことなんて一度もありませんわ。公爵家に嫁ぐ重圧でそう見えていたのかもしれませんが……」
「そうか、では互いに思い違いをしていたわけだ。俺は、君が俺との婚約を心から嫌がっているのだとばかり思っていた。……っふ」
クラウスは堪らないといった様子で笑い出した。
(確かにクラウス様のこと誤解していたかも。そもそもこんなに踏み込んだ会話をしたのは初めてだし。もっと前から話していたら、もっと簡単だったのに……)
今までの誤解を申し訳なく思いつつ、ほんの少しの後悔がよぎる。
「まあいい。エリザベス、今日は我が家でゆっくりしてくれ。今日の話は君の父であるローレンス伯爵に説明が必要だろう? 俺から説明しよう」
クラウスが立ち上がり部屋を出て行こうとする。
エリザベスは慌てて声をかけた。
「こ、婚約の解消は!?」
「しないと言っただろう?」
クラウスは不思議そうに首を傾げる。
婚約解消がなしになるなんて、あり得ない。けれど公爵家から父に話が渡ればローレンス家に拒否できるはずもない。
クラウスよりも先に帰って父と話す必要がある。
「……帰ります!」
エリザベスが立ち上がって帰ろうとすると、クラウスに阻まれる。
そのままそっと手を握られ、元いたテーブルまで強制的にエスコートされた。手つきは優しいが有無を言わさぬ雰囲気が出ている。
「クラウス様! 何をなさるのですか?」
「遠慮する必要はない」
席に座らされると、クラウスは恭しくエリザベスの手の甲に口づけをした。
「っ……!」
「久しぶりに会えたのだから、帰らないでほしい」
歯の浮くようなセリフにエリザベスが口をパクパクさせている間に、クラウスは部屋を出ていってしまった。
ガシャンと無慈悲に鍵のかかる音がする。
「こんなの、軟禁じゃないのよー!!」
エリザベスの叫び声が公爵邸に響いた。
「そうか、では互いに思い違いをしていたわけだ。俺は、君が俺との婚約を心から嫌がっているのだとばかり思っていた。……っふ」
クラウスは堪らないといった様子で笑い出した。
(確かにクラウス様のこと誤解していたかも。そもそもこんなに踏み込んだ会話をしたのは初めてだし。もっと前から話していたら、もっと簡単だったのに……)
今までの誤解を申し訳なく思いつつ、ほんの少しの後悔がよぎる。
「まあいい。エリザベス、今日は我が家でゆっくりしてくれ。今日の話は君の父であるローレンス伯爵に説明が必要だろう? 俺から説明しよう」
クラウスが立ち上がり部屋を出て行こうとする。
エリザベスは慌てて声をかけた。
「こ、婚約の解消は!?」
「しないと言っただろう?」
クラウスは不思議そうに首を傾げる。
婚約解消がなしになるなんて、あり得ない。けれど公爵家から父に話が渡ればローレンス家に拒否できるはずもない。
クラウスよりも先に帰って父と話す必要がある。
「……帰ります!」
エリザベスが立ち上がって帰ろうとすると、クラウスに阻まれる。
そのままそっと手を握られ、元いたテーブルまで強制的にエスコートされた。手つきは優しいが有無を言わさぬ雰囲気が出ている。
「クラウス様! 何をなさるのですか?」
「遠慮する必要はない」
席に座らされると、クラウスは恭しくエリザベスの手の甲に口づけをした。
「っ……!」
「久しぶりに会えたのだから、帰らないでほしい」
歯の浮くようなセリフにエリザベスが口をパクパクさせている間に、クラウスは部屋を出ていってしまった。
ガシャンと無慈悲に鍵のかかる音がする。
「こんなの、軟禁じゃないのよー!!」
エリザベスの叫び声が公爵邸に響いた。


