悪妻エリザベスは破滅回避のため冷徹公爵と契約を結ぶ~異常な溺愛はお断りです~
二週間後、エリザベスはクラウスの屋敷にお邪魔していた。
そわそわとした心を抑え込みながら、クラウスをチラリと盗み見る。
彼は相変わらず少し不機嫌そうな表情でお茶を飲んでいた。
(今日で婚約を解消して、私は自由を手に入れるわ……! 大丈夫。ちゃんと計画通りに話せばクラウスは必ず了承してくれるはずよ)
出されたお茶をゆっくりと飲んだ後、エリザベスは口を開いた。
「クラウス様、今日は折り入ってお話があります」
「珍しいな。どうした?」
「あの、婚約を解消していただきたいのです」
エリザベスの言葉にクラウスの眉がピクリと動く。
「……理由は?」
「不治の病に侵されました。この身体では公爵夫人など務まりません。ですので婚約を解消していただきたいのです。父からの手紙も預かっております。早急にお相手が必要ならば、父から紹介させていただきます」
あらかじめ父に書いてもらった手紙をクラウスに渡す。
手紙には、エリザベスが心臓の病にかかったこと。日常生活に制限がかかること。そして、医師からの診断書が添付されている。
(どう? 解消するのに足る、十分な理由でしょ?)
エリザベスは満ち溢れた自信を隠し、申し訳なさそうな表情を浮かべた。
これらはすべてローレンス家が作り出した嘘だ。
***
そわそわとした心を抑え込みながら、クラウスをチラリと盗み見る。
彼は相変わらず少し不機嫌そうな表情でお茶を飲んでいた。
(今日で婚約を解消して、私は自由を手に入れるわ……! 大丈夫。ちゃんと計画通りに話せばクラウスは必ず了承してくれるはずよ)
出されたお茶をゆっくりと飲んだ後、エリザベスは口を開いた。
「クラウス様、今日は折り入ってお話があります」
「珍しいな。どうした?」
「あの、婚約を解消していただきたいのです」
エリザベスの言葉にクラウスの眉がピクリと動く。
「……理由は?」
「不治の病に侵されました。この身体では公爵夫人など務まりません。ですので婚約を解消していただきたいのです。父からの手紙も預かっております。早急にお相手が必要ならば、父から紹介させていただきます」
あらかじめ父に書いてもらった手紙をクラウスに渡す。
手紙には、エリザベスが心臓の病にかかったこと。日常生活に制限がかかること。そして、医師からの診断書が添付されている。
(どう? 解消するのに足る、十分な理由でしょ?)
エリザベスは満ち溢れた自信を隠し、申し訳なさそうな表情を浮かべた。
これらはすべてローレンス家が作り出した嘘だ。
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