御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
「ふたりとも今何歳?」
洸星さんの問いに答えたのは再び晴輝だ。
「さんしゃいだよ」
小さな指を三本立たせて自分の年齢を洸星さんに教えている。
「せきみずはるき。おたんじょうびは、ろくがつにじゅうはちにちのさんしゃい」
晴輝は大きな声で堂々と答えた。そして「みっくんもおんなじだよ」と充輝の腕を引っ張る。
「そうか」
洸星さんは笑顔で答えると、屈んでいた体を元に戻し背筋を伸ばす。その視線がすっと私に向けられた。
おそらく察しの良い彼は気づいたかもしれない。ふたりが自分の子供ではないか、と。
真実を問われるのがこわくて洸星さんを見ることができない。
早くここを去らなければ……。
「ふたりともそろそろおうちに帰ろうか。おなかすいたよね」
私は慌てて充輝と晴輝の手を両手でそれぞれぎゅっと握って引き寄せる。
「それでは洸星さん、私たちはこれで」
彼と視線を合わせないまま軽く頭を下げた。
「さようなら」
もう二度と会いませんように。そんなことを願いながら別れの挨拶を口にした。
それから充輝と晴輝の手をしっかりと握り、洸星さんに背中を向けて歩き出す。