御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす


「あのね、ぼくとみっくんのかんじにはパパとおんなじのがはいってるんだって。ね、ママ」
 

 そうだよねと同意を求めるように満面の笑みの晴輝が私を見上げる。

 初対面の人にも物怖じせず、はっきりとお話ができるのが晴輝の長所でもあり微笑ましくもあるのだが、今の私の内心はひどく動揺していた。


「パパと同じ……」


 晴輝の顔を見て呟いた洸星さんが再び私のスマホの画面に視線を移す。彼に見えないよう、私はとっさにスマホを下ろした。

 晴輝が言ったように、ふたりの名前にはそれぞれ“輝く”という漢字を使っている。父親である洸星さんの漢字から“光”という字をもらったのだ。

 ふたりに少しでも父親の存在を感じてもらえるように……。


「ぼくたちのパパはとおくにいておうちはいっしょじゃないんだよ。でもなまえにおなじのがあるから、こころはいつもつながっているんだって」


 晴輝がさらに言葉を続けた。

 ふたりが今よりも小さい頃から夜眠る前に私が伝え続けていることなので、一字一句しっかりと覚えているのだろう。

 まさかふたりの父親である洸星さんの前で言われるとは思わなかったけれど……。


「へぇ。そうなのか」


 洸星さんは高い背を屈めると晴輝と視線を合わせ、小さな頭に手を置くとぽんぽんと優しく髪を撫でる。反対の手で充輝にも同じことをした。


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