御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす


「じゃあな有紗」

「うん。ありがとう、海くん」


 ここまでベビーカーを押してきてくれたことの感謝を伝えると、彼は笑顔で頷く。それから洸星さんに向き直り、再び頭を下げてから私たちに背を向けてこの場を離れた。


「行くぞ」


 遠くなっていく海くんの背中を見送っていると、洸星さんに声を掛けられた。


「はい」


 そう答えてからベビーカーのハンドルを持とうとすると、洸星さんの手が横からすっと伸びてくる。


「俺が押すよ」


 洸星さんがゆっくりとベビーカーを押して歩き始める。


「ありがとうございます」


 私はそのあとに続いた。


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