御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
「ふたりがなにかおかしなことを言っていませんでしたか?」
『おかしなことは言っていなかったが、充輝が気になることを言っていたな』
「気になること?」
なにを言っていたのだろう。おしゃべりな晴輝ではなく、充輝が言っていたというのが気になる。
『公園で俺の友達に会ったそうだな。女の人だと言っていたが、誰だ』
「えっ」
美貴さんに間違いない。
まさか充輝が洸星さんに話すとは思わず、動揺から心臓の鼓動が速くなる。
「えっと……」
なんと答えよう。
正直に話すべきか迷っていると、洸星さんが静かに口を開いた。
『もしかして東雲美貴じゃないか』
思わずハッと息を呑んだ。
しばらくなにも言わない私の反応で洸星さんは察したらしい。
『やはりそうか』
電話の向こうで大きなため息が聞こえた。
『それで、今度はなにを言われた? 隠さず正直に話してくれ』
いつも通りの口調だが、有無を言わせない威圧を感じて私はゆっくりと口を開く。
「洸星さんが私たちといる姿が社内で噂になっていると聞きました。結婚していない洸星さんが子供を連れた女と一緒に買い物をしていたと」
『そうか』
洸星さんの冷静な声が耳に響いた。おそらくこの噂の件は彼の耳にも届いているのだろう。