御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
美貴さんの言ったことは半分が本当で半分は嘘のようだ。私はまた美貴さんによって騙され、洸星さんとの別れを選ぶところだった。
『両親には社内で噂になる前から有紗たちのことはすでに話してある。俺は叱責を受けたが、両親は有紗たちのことは受け入れているから安心してほしい』
「はい」
洸星さんが私の不安を次々と払拭してくれたおかげでようやく安心できた。別れずに、彼の隣にいてもいいのだと少しだけ自信が持てる。
『俺はまたなにも知らずに有紗を失うところだった。きみの小さなナイトたちに感謝だな』
「ナイト?」
『充輝と晴輝のことだ』
どういう意味だろうと考える。
そしてふと以前も似たようなセリフを彼に言われたことを思い出し、ナイトとは騎士のことだとひらめいた。
“今夜は俺がきみのナイトになってやる”
初めて洸星さんと一緒に飲んだバーで私に絡んできた外国人男性を追い払ってくれた彼にそう言われたっけ。
懐かしんでいると、洸星さんが優しげな声で続きを口にする。
『晴輝が俺の電話に出てくれて、充輝が公園でのことを俺に話してくれた。だから、東雲美貴が有紗に会いに行ったと気付くことができた』
きっと私からは美貴さんに言われたことを洸星さんには話さなかったと思う。彼からの電話がなければ、私は四年前と同じように洸星さんから離れようとしていた。
そんな私を本人たちにその気はなかったかもしれないが充輝と晴輝が救ってくれたのだとしたら……。
たしかにふたりは私の騎士かもしれない。