御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
そんなことを思い、ほっこりした気持ちになっていると、外から救急車のサイレンが聞こえてきた。
すると、電話の向こうからも同じサイレンが聞こえてきて、ふとあることに気がつく。
「洸星さん。今どちらにいますか?」
東京から電話をかけているのだと思っていたが、もしかして……。
『有紗たちのアパートの近く。コインパーキングに車を止めて、そこから電話をしている』
思わずカーテンを開けて窓の外を確認する。
ここからだとコインパーキングは見えないが、やはり洸星さんはすぐ近くにいるようだ。
『有紗の顔を見て直接話そうと思いここまで来たが、こんな時間に会いに行くのは有紗の負担になると思ってやめた』
それで彼は車から電話をかけてきたんだ。
「車からはもう降りてこないんですか?」
せっかく近くにいるのに、会えないまま彼は東京に帰ってしまうのだろうか。
「私は洸星さんに会いたいです」
『俺も有紗に会いたい』
彼が車から降りる音が電話の向こうから聞こえた。
『そっちに行ってもいいか?』
「はい」
『じゃあ電話は切る』
通話が終了する。